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IHのガラストップは丈夫?!

IHクッキングヒーターのガラストップについて、詳しく解説します。
なぜガラスなのか?
IHクッキングヒーターのトップ面はほとんど、ガラス面が採用されていますね。
なぜガラスが使われているのかというと・・・
IHヒーターの加熱の仕組みは、電磁誘導によってヒーター上面に置かれた鍋の底面に誘導電流を発生させ、その鍋の電気抵抗で発熱し、加熱調理をするというものです。
この加熱の仕組みから、IHヒーターのTOP面は・・・
① 出来るだけ平らであること
② 熱に耐える素材であること
③ 磁場を通すこと
以上のような条件が必要となり、この条件を満たすのがガラス素材というわけです
特殊なガラス
「IHのガラストップは、強化ガラスだから強い?」という声を聞くことがあります。
実際、200℃を超える高温で調理することができますので、丈夫で強いイメージがあるかもしれません。
しかし実は・・・強化ガラスではなく耐熱ガラス というのが正解です!
IHヒーターのTOPに使われているガラスは、『結晶化ガラス』とか『セラミックガラス』と呼ばれる特殊なガラスで、特殊な方法で結晶化させる事により、熱を加えた時や冷やした時の膨張率を小さくし(=熱変形しにくい)、耐熱性と耐熱衝撃性を劇的に向上させている特殊なガラスです。
どのくらいの耐熱性と耐熱衝撃性に優れているかというと、このガラスをバーナーで炙り、約600度まで焼いた状態で、常温の水槽の中に放り込んでも割れる事はありません!
普通のガラスならば、こんな事をするとあっという間に粉々ですが、このガラスは割れないのです。
つまり、IHヒーターのTOPに使用されているガラスは、耐熱ガラスであり、決して『衝撃に強い強化ガラス』ではないのです!
熱には強いけど・・・
IHのトッププレートのガラスは、熱に耐える特殊なガラスですが、一方で衝撃に対しては決して強くはありません。
ですので、強い衝撃を与えると、割れたりヒビが入ったりすることがあります。
例えば・・・
ガラストップの上に鍋等をドスン!と置く
重い物を上から落とす
ガラストップの上に乗る。
手をついて強く押す、体重をかける・・・
などはヒビ、割れ、変形の原因になりますのでNGです!!
また、ホーロー鍋は表面に釉薬が焼き付けてあるので、空焚きや焦げ付かせてしまうと、表面が溶けてガラストップに焼き付き、破損の原因を引き起こすことがあります。
もちろん通常の使い方であれば何も問題はありません。
万が一、割れたりヒビが入ったりした場合、そのまま使うと事故の原因になりますので、すぐにメーカー等に修理を依頼しましょう。
IHユーザーの皆さん、ガラストップは衝撃に強い「強化ガラス」ではありません!
お使いの際には、優しく鍋を置いたり、重い物を上から落としたりしないようにお気を付けくださいね。