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IHの原理と特徴
IHの仕組み、知っていますか?
そもそも、IHはどのような仕組みで、どうやって加熱されるのか、知っていますか?仕組みの話となると難しい部分もあるかとは思いますが、なるべくわかりやすく解説していきたいと思いますのでどうぞご覧くださいね。
まず、『IH』という呼称ですが、Induction Heating (インダクションヒーティング) の略で、日本語では『電磁誘導加熱』といいます。
漢字の通り、お大雑把に説明しますと『電気で磁場を誘導して加熱させる』ということですが、もう少し詳しく説明しますと、IHヒーターのガラスのトッププレートのすぐ下には、細い銅線を編んで造られたうず巻き状の磁力発生コイルがあり、これに電気(高周波交流電流)を流すと、このコイルから強力な磁力線(磁場)が発生し、この磁力線がガラストップを通過して、その上に置かれた鍋の底に当ります。
この磁場によって鍋底の金属表面に『渦電流』と呼ばれる電気の流れが発生し、この渦電流に対して鍋の底の金属が抵抗となり、鍋底の金属表面が発熱するという仕組みです。
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■IHヒーター自体は発熱しない!
上記の仕組みから、IHヒーター自体は熱を発しておらず、上に置かれた鍋の底面部のみが発熱しているということがわかります。『磁力で渦電流を発生させ、その電気抵抗によって発熱する』という原理なので、トッププレートの上に金属の鍋等を置かなければ加熱はされません。 鍋底が加熱される仕組みですので、お鍋の取っ手やフライパンの持ち手も熱くなりにくく、金属製の取っ手の調理器具も使いやすいですね。
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熱効率が良い!
このように鍋底自体が発熱する為、周辺の空気中に熱を放射して加熱するガスコンロや通常の電熱線ヒーターと比べると、熱効率が良いわけです。 ちなみに一般的に、ガス機器の熱効率は40~55%と言われているのに対し、IH機器では80~90%にもなりクッキングヒーターとしては最高の効率を誇ります。 現在発売されているガス機器とIH機器で水1.5Lの湯沸かし実験の比較をしますと、ガスコンロの場合、約6~7分かかるのに対し、3kWのIHクッキングヒーターでは約3~4分と、ほぼ半分の時間でお湯がわきます。 また、熱が鍋の周りに逃げることもないので、夏場でもキッチンの環境を快適に保つことができます。 このような熱効率の良さがIHの特徴のひとつです。 ただし、せっかくの熱効率の良さを生かすも殺すも使う鍋次第…というところはまた別の記事で触れていきたいと思います!