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なぜ?ガラスの鍋蓋が突然粉々に!原因と対処法とは!?
カテゴリー:IH注意事項 2016.11.04
突然砕け散るガラス
強化ガラス製の鍋蓋が落としてもいないのに、突然爆発したように砕け散る事故が相次いで起きています。
・鍋で煮物を作っていたら、突然、強化ガラス製の蓋が割れて、やけどをした。
・調理中の片手鍋の蓋が割れて飛散し、擦過傷を負った。
消費者庁がデータ収集・提供している「事故情報データバンク」には、強化ガラス製の鍋蓋が突然破損したという事故情報が85件(うち、けがを負ったとの情報は11 件)寄せられています(平成27 年7月末日までの登録分)
こちらの写真がその一例です↓
(写真:独立行政法人国民生活センター)
小さな破片が粉々に砕け散っているのがわかります。
特に落としたわけでも、ぶつけたわけでもないのに、急に破裂音とともに粉々になるとは、
どういうことでしょうか?
ガラスが突然割れる原因とは?
強化ガラスが割れる原因としては、
・落下などの衝撃
・急な加熱や急冷
・ガラス表面のキズによるもの
・ガラス内部の異物によるもの
などが挙げられます。
強化ガラスとは、割れにくくなるような層をガラスの表面に施したものですが、ガラスである以上何らかの衝撃が加われば割れます。
ただ、普通のガラスは鋭く刃物のように割れますが、強化ガラスは非常に細かく、激しく飛散するのが特徴です。
・ガラス表面のキズによるもの
強化ガラスの表面の層に傷が付くと、衝撃や温度変化などによって徐々に傷が深くなり、破裂的に破損する
・ガラス内部の異物によるもの
ガラス製造時に、不純物が混ざることが稀にあり、これが長期の使用の中で徐々に膨張し、ガラス全体を圧迫し破裂する
強化ガラスが突然割れる原因としては、以上のようなことが挙げられますが、キズなどは見た目にはわかりにくく、その原因を特定することは難しいようです。
(写真:独立行政法人国民生活センター)
強化ガラス製鍋蓋を使うときの注意点
いくつかの注意点があります。
●傷が付くような使い方は避ける
表面の微細な傷がきっかけとなって破損することがあるので、ガラスを傷つけるおそれのある研磨剤入りのスポンジや金属性のたわし、クレンザー等は使わないようにする。
また、高いところから落とすなど、衝撃を与えないように気を付ける。
●急激な温度変化を与えない
強化ガラス製の鍋蓋は、急激な温度変化(特に急冷)によって割れることがあります。
鍋の大きさに合った蓋を使用し、鍋からずらしての使用や、コンロの火に近付けて置く
ことは避けましょう。高温の状態で水に入れたり、水を掛けたりすることも避けましょ
う。洗うときは十分冷えてからにしましょう。
●傷や亀裂等が入ったものは使用しない
傷や亀裂等が見つかった場合は直ちに使用をやめましょう。小さな傷も破損のきっかけになることがあります。
これらの注意点をしっかり守ることが大切です。
強化ガラスの鍋蓋は、正しく使いましょう
強化ガラスの突然の破損は、いくら気を付けて使っていても起こる場合もあります。
しかし、細かな破片が激しく飛散する、という強化ガラスの破損の特性への理解を、消費者が十分理解しておくことも大切だと思います。
家庭用品品質表示法では、強化ガラス製食器は、強化ガラス製であることや取扱い上の注意事項などを表示することとなっています。
しかし、鍋とセットのふたのように、鍋の付属品である場合は表示が省略できることや、景品のような非売品は対象外となっています。
また、注意書きのシールが貼付されていても、シールがはがれてしまうと食器が強化ガラス製であることが分からなくなる、といった点も問題となっています。
ガラス製の鍋蓋を使う時には、強化ガラスの破損の特徴を理解し、正しい使用方法で使うことが、事故を防ぐことになります。
※この記事を書いた後、偶然事務所に置いてあった強化ガラスの鍋蓋が、落ちて割れてしまいました。(突然破裂した、というわけではなく、不注意で落としてしまったのですが)
上記写真にあったように、破片がかなり細かく飛び散りました。やはり割れ方は、普通のガラスとは違います。もっと破片は細かく、ガラス全体に細かいヒビが入り割れました。
ケガの恐れもありますし、破片が細かく後片付けも大変でしたので、やはり取扱いには十分注意しなければ、と感じた出来事でした・・・
参考:独立行政法人国民生活センター「強化ガラス製食器の破損事故」
消費者庁「強化ガラス製なべぶたは品質表示をよく確認して使いましょう!」